【医師が解説】クレーターはダーマペンで治るの?治る仕組みは?

  • 「クレーター状のニキビ跡にダーマペンは効果あるの?」
  • 「クレーターの治療でダーマペンを受けたいが、本当に治るのか知りたい」

こんにちは、スマートスキンクリニックの医師です。

このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?

クレーター状のニキビ跡をダーマペンで改善したくても、効果がはっきりしないうちは治療を迷われることと思います。

今回は医学的立場と私の経験を踏まえて、分かりやすく「ニキビ跡等により顔にできたクレーターにダーマペンは効果があるか」について解説します。

目次

【結論】ダーマペンはクレーターに効果がある

初めに結論から言うと、クレーター状のニキビ跡へのダーマペン治療は、効果があります。

理由としては、クレーター状のニキビ跡ができるメカニズムとダーマペンの持つ作用が、歯車のように合致するためです。

ただし、医師によるクレーターの形状・状態の見極めと、症状に合わせた機械の調整が必須です。

それではここから、ダーマペンがクレーターに「なぜ効果があるのか」ということについて、詳細にご説明していきます。

ダーマペンの仕組み

ダーマペンは肌が持つ修復機能を利用します。

肌が持つ修復機能とはイメージ付きますでしょうか?

例えば、転んで膝を擦りむく、誤って料理中に指を切ってしまうといった経験はどなたにもあるものです。

よほど大きな怪我でない限り、傷は時間とともに自然にふさがり、もとの肌に戻ります。

これには、皮膚の「真皮層」という部分にある「繊維芽細胞」の働きが関係しています。

線維芽細胞とは?

皮膚の深いところには「真皮層」という部分があり、真皮層には「繊維芽細胞」というものが存在しています。「繊維芽細胞」は皮膚を健康でよい状態に保つのに必要な、コラーゲン・エラスチンといった成分を生成する働きがあります。

怪我などで深い傷ができると、この繊維芽細胞が刺激され、傷を修復し肌を再生させるためのコラーゲン・エラスチンを生成する機能が活性化されます。

ダーマペンでの治療では、先端の非常に細い針を肌に刺し、小さな穴をあけ意図的に傷を作り、こうした肌の修復機能を活性化させます。

ダーマペンの作用機序

ダーマペンは「針を刺す深さが調整できる」ため、繊維芽細胞がある「真皮層」に届く深さに調整し、針を刺すことができます。

クレーターはなぜできるのか?

肌の「表皮層」には、約4週間かけ新しい細胞が作られ、古い細胞が垢となってはがれおちる「ターンオーバー」の機能があります。このターンオーバーにより、表皮にできたニキビや傷が治ります。

しかし、身体の免疫力が低下していてニキビがなかなか治らず悪化したり、かき壊したりすると、ニキビのダメージが表皮層より深部の「真皮層」にまで及ぶことがあります。

「真皮層」には、ターンオーバーの機能がありません。その代わりに増産されたコラーゲンが固まることで傷が治ります。

しかしダメージが大きすぎることや、乾燥や血行不良、感染などが原因となり、正常に傷が治らずコラーゲンが瘢痕と呼ばれる硬い組織に置き換わってしまうことがあります。

この瘢痕組織に表皮が引っ張られクレーター(凹)が生じます。

真皮層で瘢痕組織が形成されると、それ以上の変化は見込めません。クレーターを改善させるためには瘢痕組織をいったん壊し、ダーマペンなどで繊維芽細胞を刺激しつつ、薬剤を注入するといった治療が必要となります。

ダーマペンがクレーターに効く仕組み

ダーマペンの仕組みとクレーターができる原因をまとめると下記となります。

クレーターができるメカニズムダーマペンの仕組み
・ニキビの悪化やかき壊しにより、ダメージが肌の真皮層にまで及ぶ

・増殖したコラーゲンが固まる家庭で瘢痕化する

・瘢痕組織によって表皮が引っ張られる

・クレーターが形成される
・非常に細い針を肌に刺し、小さな穴をあけ意図的に傷を作り、肌の修復機能を活性化させる
クレーターの改善に必要なことダーマペンの強み
・瘢痕組織を破壊する
・皮膚の治癒機構を刺激し、正常な皮膚を修復させる
・針を刺す深さを調節し、瘢痕組織のある真皮の深さまで刺し、瘢痕組織を破壊できる
・刺した針により、真皮層の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの産生を促すことができる
・皮膚に穴を空けた後、薬剤を注入し、治療効果を高めることができる

まとめ

いかがでしたでしょうか?

お悩みは解決しましたでしょうか?

以前は治療が非常に難しいとされていたクレーター状のニキビ跡ですが、治療機器や治療法が研究開発され、効果的な治療が行えるようになっています。

クレーター状のニキビ跡に悩まれる方は、当院でもダーマペンを実施しておりますので、お気軽にご相談してみてくださいね。

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監修者医師

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