【医師解説】ダーマペンに成長因子はいる?いらない?4つの理由
「ダーマペンを受けようと思っているけど、成長因子も一緒に受けた方が良いのかな?」
「ダーマペンのオプションで成長因子はいらない?」
こんにちは、美容皮膚科スマートスキンクリニックの医師です。
皆さんはこのような疑問をお持ちではないでしょうか?
今回は、「ダーマペンに成長因子はいる?いらない?」というテーマで、ダーマペンと成長因子の組み合わせについて解説していきます。
毛穴、くすみ、ちりめん小じわ、ハリの低下、ニキビ痕など、様々な肌悩みに対応する施術のダーマペン。
肌が本来から持っている傷を治そうとする力を引き出すために、専用の器械を用いて肌に微細な傷をつけていく施術です。
ダーマペン単体の施術でも効果はありますが、より効果が感じられるという理由から様々な導入液と組み合わせて使われています。
最近では成長因子を含んだ「ベネブ」「ベビースキン」「アムニオジェニックス」「プレミアムセル」「リジュラン」「リジェンスキンSRSマスクパック」「エクソソーム」「PRP」などの製剤が、肌悩みを改善する効果が高い導入液として特に人気があります。
しかし、たくさんの選択肢があるほど、
「どれを選べば良いの?」
「そもそも、ダーマペンに導入液や成長因子が必要なの?」
と悩んでしまうのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、やはり「ダーマペンは単体でも効果は当然ありますが、導入液を使うとより効果を感じやすくなる」と言うことができます。
では、なぜダーマペンと一緒に組み合わせた方が良いのかという理由について、最近注目されている成長因子に絞って解説していきたいと思います。
※今回成長因子と言っているものには、いわゆる成長因子だけでなく、細胞に由来する成分であるエクソソーム・PRP・幹細胞なども含めています。
成長因子・エクソソーム・PRP・幹細胞などは、同じ細胞由来の成分ですが、厳密に言うとそれぞれ作用や効果に異なる特徴を持っています。今回は解説しやすくするために、細胞由来の成分を「成長因子」と総称して表現しています。
成長因子を使うほうが良い4つの理由
成長因子をダーマペンと一緒に使ったほうが良い理由には、以下の4つがあります。
- 成長因子の独自の効果を得られる
- ダーマペンとの相乗効果による効果の増強
- ダウンタイムの短縮
- 総合的な肌質の改善
①成長因子の独自の効果を得られる
成長因子とは、厳密には細胞から分泌されるタンパク質で、EGF・FGF、TGF-βなどのいわゆるグロースファクター(GF)と呼ばれるものを指します。また、エクソソーム・PRP・幹細胞などは成長因子をもっていますが、それ以外にも他の様々な因子を含んでいる同じ細胞由来の成分という位置づけになります。
細胞由来の成分は、それぞれごとに作用の特徴があり期待される効果も異なります。
しかし、共通点として「肌を作る細胞そのものを増やし、成長させる。細胞レベルで再生や修復を直接的に促進し、持続的な効果が期待できる」という点があります。
具体的に言うと、下記のような効果があります。
- コラーゲンの生成促進
- 創傷治癒の促進
- 肌の再生と修復
- 抗炎症作用
- 免疫応答調整作用
- 色素沈着の改善
- 全体的な若返り効果
つまり、元からある細胞にもっとたくさん細胞を生み出すように働きかけ、また細胞の成長を促す働きかけが起こります。その働きかけによって肌内部の細胞が充足され、傷ついた組織が修復されたり、新陳代謝が活性化したりという作用が起こるのです。
成長因子の種類による詳しい特徴については、こちらの記事もご覧ください。
②ダーマペンとの相乗効果による効果の増強
成長因子には高い再生効果や多機能性があることを説明しましたが、これらの効果は肌の内部に取り込まれて初めて発揮されます。
ダーマペンで作った傷は肌の内部へと続く道となるので、ダーマペンと一緒に成長因子を使うことは、より成長因子の浸透率を上げることに繋がります。
さらに、作られた傷を修復しようとする肌本来の力に加えて、成長因子のブーストがかかることでダーマペン単体よりも相乗効果が期待できるのです。
その結果、ダーマペン単体で行うよりもより短い期間で効果を感じられると考えられています。
③ダウンタイムの短縮
ダーマペンは、刺す針の深さによって表皮(0.25mm)〜真皮層(2.5mm)まで幅広い層にアプローチすることができます。
そのアプローチ範囲の広さは、幅広い肌悩みに対応する施術であるというダーマペンのメリットでもあるのですが、一方で針を深く刺せば刺すほどダウンタイムの程度が強くなるというデメリットも持っています。
特にニキビ跡や深いクレーターなどの肌悩みに対しては、2.0mm程の深さで施術を行うのでダウンタイムの症状は強く出ることが多いです。
個人差はありますが、ダウンタイムの期間は2〜7日。症状としては、赤みや腫れ、出血やかさぶた、乾燥感やつっぱり感・ヒリヒリ感といったものです。
このダウンタイムの時期は、肌のバリア機能が弱まり、特に乾燥が進みます。
肌のバリア機能が弱まると肌の内部の水分が蒸発しやすくなり、また外部から異物が入りやすくなり感染しやすい状態と言えるので、特にケアが重要になってきます。
このような強いダウンタイムの症状に対して、成長因子は「創傷治癒の促進」「肌の再生と修復」「抗炎症作用」「免疫応答調整作用」の効果からダウンタイムの症状を軽減させ、期間を短縮させることができます。
これらの理由から、特に深い層にかかわる肌悩みでダーマペンを施術する場合は、成長因子を同時に使うことがより効果的であると考えられています。
④総合的な肌質の改善
ダーマペンの際に成長因子を一緒に使うと、成長因子は肌の表面から奥深くまで幅広く浸透していきます。
②ダーマペンとの相乗効果の部分でも解説しましたが、これによって、肌のハリと弾力にかかわる真皮層の組織が強化され、また表皮層では細胞のターンオーバーが促されキメの細やかな肌へと変化します。
成長因子を一緒に使うことで全体的に明るくふっくらとした肌質へと変化し、総合的な肌質の改善が期待されています。
デメリット
ここまで、成長因子をダーマペンと一緒に使ったほうが良い理由(=メリット)に焦点を当てて解説してきましたが、ここではデメリットについても解説します。
デメリットには以下の2つがあります
- コストの増加
- 効果の個人差
①コストの増加
細胞由来の成分である、成長因子やエクソソーム、PRPなどは一般的な美容成分と比べて、製造プロセスが複雑であり、製造コストが高くなります。
また、厳密な安全性や品質管理が求められることから、それらの費用が製剤の価格に反映され高額になります。
②効果の個人差
美容施術全般に言えることですが、成長因子を用いた施術においても効果には個人差があります。それは、そもそも肌質や体質、肌悩みの程度、ライフスタイル、施術後のアフターケアなどが個々において異なるからです。
これらの要因を考慮し、期待していたのに効果がなかったということにならないように、施術前に十分なカウンセリングを受けるようにしましょう。
まとめ|ダーマペン×エクソソームならスマートスキンクリニックへ
ここまで、「ダーマペンに成長因子はいる?いらない?」というテーマのもとに、ダーマペンと成長因子を一緒に組み合わせたほうが良いという理由を解説してきました。
最初に抱いていた悩みのうち、成長因子を一緒に組み合わせたほうが良い理由については、理解して頂けたのではないかと思います。
しかし、「どの製剤を選べば良いの?」の悩みについては解消に至らなかったかもしれませんね。
最初に補足したように成長因子には様々な種類があり、細胞由来の成分という点から見るとエクソソーム・PRP・幹細胞などさらに種類は多くなります。
それぞれ作用や効果に特徴があるので、本来ならご自身の悩みに合わせて、効果的な成長因子が含まれている製剤を模索しながら選ぶという方法が良いかもしれません。
とは言っても、それってとても大変ですよね。
そこで、もし私があなたに製剤を1つ提案するとしたら「エクソソーム」を提案したいと思います。
その理由は、エクソソームには多数の成長因子や抗炎症因子、ペプチドなどをはじめとした様々なタンパク質やRNAなどを含んでおり、幅広い肌悩みに効果を発揮するからです。
スマートスキンクリニックでは無料でカウンセリングを行うことができます。
エクソソームについて詳しく知りたい方や、どんな製剤を選べば良いのかと悩んでいる方。あなたのお悩みに寄り添いながらお話を聞かせて頂きますので、気軽にお問い合わせ下さい。