【医師が解説】ダーマペン後に「元に戻る?」は本当?持続期間や対策を分かりやすく解説

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こんにちは。スマートスキンクリニックの医師です。

皮膚を切ることなく高い美肌効果が期待できるダーマペンは人気の施術ですね。当院でも施術を希望される方、相談に来られる方が多いです。

一方で受けられた方の中には

  「ダーマペンを受けて肌が綺麗になったけど、続けなかったら元に戻ってしまうのかな…」

 「元に戻らないようにするには何をしたら良いのだろう?」

といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるようです。

今回は医学的根拠や治療経験を元に「ダーマペンをしても元に戻ってしまうのか」「元に戻らないようにするために何をしたら良いか」といった疑問に対しての回答を解説します。

目次

【結論】基本的に「元に戻る」ことはない

初めに結論からお話すると、ダーマペンを受けた後、完全に元に戻るということはほぼないでしょう。

ただし老化等により皮膚の弾力やキメ細かさを保つタンパク質が徐々に失われることで、将来的に施術直後と比較して肌の状態が変化することはありえます。

元に戻らないと言える理由

ダーマペンを受けた後の肌は基本的には元に戻らないと言える理由は、皮膚の修復機能やターンオーバーを利用するダーマペンの施術の仕組みに由来します。

下記は皮膚の構造を図で表したものです。 皮膚の深いところ(真皮層)がダメージを受けると、真皮層内の繊維芽細胞が刺激され、傷を修復し肌を再生させるためのコラーゲン・エラスチンを生成する機能が活性化します。

皮膚の構造

また、浅いところ(表皮)が傷やダメージを受けた場合、細胞分裂を行い古い細胞が垢となってはがれおちる「ターンオーバー」の機能が活性化します。

ダーマペンの施術は、意図的に真皮や表皮に傷を作り、皮膚の修復機能を活性化させ、肌の回復・再生を促すことにより効果を得るものです。

ダメージを受けた後の皮膚の修復における繊維芽細胞の働きについて、下記論文が参考になります。

繊維芽細胞は受傷後48~72時間ほどかけて創面に出現する。おもな働きは細胞外マトリックス※注1の生成と各種細胞増殖因子※注2の分泌である。繊維芽細胞が働くことにより創傷治癒過程は進み、各種の細胞もさらに活性化される。

森口隆彦.“分かりやすい創傷治癒理論と治療の実際”.日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会誌.2007,Vol.11,p1-10.

※注1:細胞外のコラーゲンやエラスチンといった構成物質
※注2:細胞の分裂や増殖を促進するタンパク質

また、皮膚のターンオーバーの機能については下記記載があります。

表皮では、いちばん奥の基底層で日々新しい細胞が生まれ、少しずつ形を変えながら表面に押し上げられていきます。そして、最終的には古くなった細胞が垢として皮膚表面からはがれ落ちます。これが皮膚の「ターンオーバー」で、個人差もありますが健康な皮膚では約6週間の周期でターンオーバーが繰り返され、つねに新たな細胞に入れ替わっています。

第一三共ヘルスケア株式会社.”肌荒れの原因“.クスリと健康の情報局.

以上のことから肌は自らの持つ修復機能により、ダメージを受けた古い細胞を新しい細胞に入れ替えて回復することが分かります。

古い細胞は排出し、新しい細胞が入れ替わるため元に戻ることはありません。

ダーマペンでの施術もこの肌の修復機能を利用しているため、施術を行い新しい細胞に入れ替わった肌は元に戻らないと言えます。

スマートスキンクリニックのダーマペン

いかがでしたでしょうか?皆さんの疑問は解決しましたでしょうか。

ダーマペンでの施術後の肌は基本的に元には戻りませんが、加齢や生活習慣の悪化、ニキビの再発などによる

新たな問題の発生は考えられます。

気になる方は頻度を増やす必要はありませんが、定期的なダーマペンの施術を受けられることで健やかな美肌を保つことができるでしょう。

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参考

森口隆彦.“分かりやすい創傷治癒理論と治療の実際”.日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会誌.2007,Vol.11,p1-10.
第一三共ヘルスケア株式会社.”肌荒れの原因“.クスリと健康の情報局.

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