ジャルプロHMW
ジャルプロとは|非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸による肌育注入製剤
ジャルプロは非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸から構成される注入製剤で、「肌を内側から若返らせる」「肌そのものがハリや弾力を取り戻す」といったような効果があることから、最近は”肌育”製剤とも呼ばれています。
ジャルプロはクラシック・HMW・スーパーハイドロと3種類の製剤があり、それぞれで期待される効果が異なります。
効果の違いは、主成分である非架橋ヒアルロン酸の分子量の違いになりますが、ジャルプロの概要や3製剤の違いについてより詳細に知りたい方は、こちらのページをご覧ください。
この記事では3製剤の中の、「ジャルプロ HMW」について詳しく解説しています。興味のある方は読んでみて下さい。
ジャルプロHMWとは|首のシワやほうれい線に、こけた頬をふっくらと
ジャルプロHMWの効果
ジャルプロHMWの主成分は高分子の非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸ですが、ジャルプロHMWの効果は、大きく2つの点から得られるものになります。
1つ目は、ジャルプロシリーズに共通して言える、非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸による肌育効果。
2つ目は、”高分子”の非架橋ヒアルロン酸の分子量による効果です。また、この高分子非架橋ヒアルロン酸の効果が、ジャルプロHMWの特徴とも言うことができます。
【ジャルプロの肌育効果】
ジャルプロの肌育効果は、非架橋ヒアルロン酸のECMリモデリング効果とアミノ酸の相乗効果として現れます。
非架橋ヒアルロンア酸は肌に注入されると多方向に拡散し、その過程で周囲の組織を活性化させます。活性化せれた細胞は、真皮層のコラーゲン・エラスチン・繊維芽細胞を増生させるので、ハリや弾力が増し肌を若返らせます。
この効果をECMリモデリングと言い、肌育効果として謳われています。
そして、ジャルプロに配合されているアミノ酸は、細胞の生成・再生、損傷した肌の修復に欠かせない成分です。特にグリシンはコラーゲンの生成という観点から考えると重要なアミノ酸になります。
つまり細胞増生を促しながら、生成・修復に欠かせないアミノ酸を同時に与えることができるので、肌の若返りの相乗効果が期待できるということになります。
【高分子の非架橋ヒアルロン酸の効果】
高分子の非架橋ヒアルロン酸とは、分子量の大きい非架橋ヒアルロン酸のことを言います。
先ほど非架橋ヒアルロン酸は多方向に拡散すると説明しましたが、分子量が大きくなると肌の細胞の隙間を通りにくくなります。また、分子量が大きいので分解や吸収もされにくくなります。
つまり、低分子のものと比べて、注入された部位から拡散しにくく留まる、分解されるまでに時間を要するという違いがあります。
また、ヒアルロン酸自体が引き寄せた水分と結合すると膨らみボリュームを増すので、シワやくぼみに注入することで、その部位が目立ちにくくなります。
ジャルプロHMWの特徴
HMW(High Molecular Weight)とは高分子量という意味なのですが、その名前からもわかるように、高分子の非架橋ヒアルロン酸によって得られる効果が、ジャルプロHMWの特徴と言うことができます。
繰り返しになる部分もありますが、まとめると以下の様に言えます。
- 粘度があり広がりにくい性質のため、注入された場所で留る
- 注入された部位で、水分を引き寄せボリュームを形成する
- ボリュームアップによって、たるんだ皮膚が引き上げられリフトアップが期待できる
- 分解されにくいので、持続効果が6~12ヶ月と長い
これらの特徴から、ジャルプロHMWは刻まれたシワやくぼみなどに効果的であると言われています。
ジャルプロHMWはこんな人におすすめ
- 首のシワやほうれい線などの深いしわを目立たなくしたい
- 頬のコケや目のまわりのくぼみ、こめかみ部分をふっくらさせたい
- 頬にハリ・ツヤが欲しい
- リフトアップ
上記のようなお悩みを持っておられて、
- “何かした”と周囲に気付かれたくない、自然に変化する施術がいい
- ダウンタイムが3日以内で終わって欲しい
といった希望がある方にはおススメできる施術になっています
効果発現時期
施術後数日頃から「肌が滑らかで柔らかく感じられる」といった、肌の質感の改善が感じられ始めます。
効果をピークに感じられるのは施術後数週間経過した頃で、しわやたるみが減少し、肌の全体的な弾力性とハリが向上したように感じられます。
1度の施術でも効果は感じられますが、効果を継続させるためには定期的に施術を受けることが必要となります。
効果の持続期間
ジャルプロHMWは約6ヶ月から12ヶ月程度と言われています。
効果の持続期間については肌の反応、注入される量、患者の生活習慣や普段のスキンケアによって左右されるので、個人差があります。
定期的な施術を重ねることで、より長期間にわたる肌質の改善が期待できます。
よく比較される施術|ヒアルロン酸、ボトックス
ジャルプロHMWは深めのしわやくぼみなどに有効とされていますが、同様にヒアルロン酸やボトックスなどもしわやくぼみを改善する際によく検討される施術になります。
ここでは、ヒアルロン酸、ボトックスについて簡単に解説します。
ヒアルロン酸
ここで言うヒアルロン酸は、美容医療領域で従来から使われてきた架橋型のヒアルロン酸を指しています。「フィラー」とも呼ばれ充填剤として、すでにある顔のしわやたるみ、皮膚の凹凸、ボリュームアップ、輪郭形成などに用いられています。
ジャルプロが体内に存在する自然なヒアルロン酸と似た流動性をもった形状である一方で、架橋型ヒアルロン酸(ヒアルロン酸フィラー)は架橋剤を使ってヒアルロン酸同士を結びつけているため、より粘性が強いゲル状の形状になります。注入されると局所的に集中して留まり、動きにくくなります。分解に時間を要すため効果の持続性が高く、一度の治療で数ヶ月から一年以上の効果が持続すると言われています。しわやくぼみを改善するための施術として、最も主流な施術です。
架橋型ヒアルロン酸(ヒアルロン酸フィラー)の特徴
- 架橋型ヒアルロン酸(ヒアルロン酸フィラー)は物理的にボリュームを出して隙間を埋めるのに対して、ジャルプロHMWは自身のコラーゲン生成を促すことで自然とボリュームアップさせる
- ヒアルロン酸が拡散されないので、肌育効果はない
- 即効性があり、効果の持続期間が長い
- 誤って血管内に入った場合は、血管内での血栓塞栓を起こすリスクがある
ボトックス
ボットクスはボツリヌストキシン製剤を注入することで、一次的に筋肉の動きを弱める施術です。額や目じりなど、表情によって現れる動的なしわに対して用いられます。
ジャルプロHMWは、表情に関係なく既にあるシワに対して用いられます。
つまり、ジャルプロHMWかボトックスかの選び方は、悩まれているシワが既に刻まれているシワなのか、表情によって現れるシワなのかで選ぶと良いでしょう。
ジャルプロHMWのダウンタイムとリスク
ダウンタイム
ダウンタイムの症状
- 注入部位の痛みや圧痛
- 注入部位の赤み、腫れ、かゆみ
- 内出血
内出血とはいわゆる「あざ」のことを言います。医学的機序としては、皮膚の中の血管が敗れて血が流出した後に皮膚の中で固まった状態になります。内出血が起こるかどうかは、医師の技術力と施術を受ける人の身体の特性によるものなので、数%の確率で起こることが想定されます。
ダウンタイムの症状は、1~2日程度(基本は24時間以内)で消失することがほとんどです。
内出血が生じた場合は、1週間~2週間かけて徐々に消退していきます。
「施術後に仕事や生活に支障はないかな?」
「何日くらい隠しておく必要があるだろ・・・」
などが気になる方もおられるかもしれません。
結論からお伝えしますと、注入直後にできる凸凹は施術後3時間程度 で落ち着くことが多く、長くても48時間以内には消失すると言われています。
部位によって内出血をすることや、針跡が目立つこともありますが、コンシーラーなどで十分に隠せる程度の場合がほとんどです。施術した日はメイクできないので、どうしても気になる場合はマスクや帽子などで隠してもらう必要がありますが、翌日からはメイクが可能です。
内出血しやすい部位は目の回りやこめかみ、針跡が目立ちやすい部位は頬になります。しかし、もともと極細の針を用いて施術するので、内出血したとしても広範囲に濃く広がるわけではありません。メイクで隠せる程度であることが多いですが、心配な方は施術の翌日には予定を入れないなどスケジュールすると安心できるかもしれません。
ジャルプロのリスク
ジャルプロなどの非架橋ヒアルロン酸は、一般的に安全とされています。
その理由は、
- 架橋剤が使われていない・・・架橋剤によるアレルギー反応、免疫反応、炎症を回避できる
- 体内に存在するヒアルロン酸と同じような性状・・・血栓塞栓のリスクが低い
また、ジャルプロの3製剤は、CEマークで医療機器クラス3の認証をとっていることからも、安全性は高いと言えます。
(CEマークとはEUにおける医療機器の安全性を評価する指標で、クラス3は最も高位なレベルであることを示しています。)
ジャルプロHMWのデメリット
ジャルプロには特筆する大きなデメリットはありません。細かいデメリットは以下になります。
- 効果は永続的ではないので、継続して効果を得るには施術を繰り返す必要がある
- 効果を実感できるまでに即効性はない(逆に言うと、ゆっくりと自然な仕上がりとなる)
- 効果には個人差がある
- 注入後には一時的な赤みや腫れが生じることがある。これらは通常数日で解消されるが、施術直後の外見に影響を与える可能性がある
施術箇所/施術方法
ジャルプロHMW は、シワやほうれい線など気になる部位に沿って、または、くぼんだ部分に局所的に注入します
推奨施術回数/頻度|施術スケジュール
- 2~3週間に1回、4回セット
- それ以降は、半年~9カ月に一度程度のメンテナンスを行う
施術ができない方
何か重篤な病をお持ちであったり、施術部位に炎症が起きているということがなければ基本的に施術可能です。
以下は「施術を受けられない方」への情報周知として記載義務がある為、参考情報として記載しておりますので、簡単に目を通していただければと思います。
- 妊娠中の方、授乳中の方
- 免疫機能に異常を有する又はその既往歴のある方、及び免疫抑制療法を受けている方
- ケロイド形成、肥厚性瘢痕や色素異常症を発症しやすい方
- 出血傾向のある方又はアスピリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤やワルファリンなど抗凝固剤を使用している方
- ジャルプロ注入箇所に過度の日焼け、湿疹、皮膚炎、炎症の強いニキビ、カサブタがある方
料金
当院の料金
医師手打ち
HMW | 価格 |
---|---|
1本(3cc) | |
3本コース (3cc×3) | (1回あたり57,800円) |
4本コース (3cc ✕ 4) | (1回あたり56,800円) |
料金相場
関東圏の美容クリニックにおけるジャルプロHMWの料金相場は、1回あたり6万円~12万円になります(※2024年4月調べ)
施術の流れ
スマホで簡単に予約できます。
名前をお伝えいただくだけで、クリニックのITシステムで即完了できる「スマート」で簡単な受付です。
カウンセリングでは、気になることは何でもご相談ください。強引な営業はありませんので、ご安心ください。
マーキングを実施した後に、お声かけをしながら注入を実施していきます。
施術箇所のケア・日常生活の注意点などを詳しくご説明致します。また、お悩みの改善効果が期待できる内服薬、スキンケア化粧品など、予防と維持の観点から、適切なホームケアもご提案しております。
詳細情報
施術時間 | 20~30分程度(カウンセリングは含まず) |
推奨施術回数・頻度 | ・1~2週間空けて、4回セットで行うことが推奨されます。 ・それ以降は、半年~9カ月に一度程度のメンテナンスが推奨されます。 |
ダウンタイム | 24時間程度 |
カウンセリング当日の施術 | 可能 |
メイク | 施術直後から可能 |
スキンケア | 施術直後から可能 |
シャワー | 当日から可能 |
痛み | 表面麻酔をしていれば、刺す時のチクッとした痛みは軽減されます。 薬剤を注入している間の痛みはそこまでありません。 |
こんな施術もおすすめ
ジャルプロHMW以外にも、首のシワやほうれい線、頬のこけなどに有効な施術はいくつかあります。肌育注入製剤に関しては、ジャルプロHMWと比較しやすいように簡単な解説を表にまとめましたので、参考にしてください。
肌育注入製剤|GOURI注射、ジュベルックボリューム(レニスナ)、プロファイロ、スネコス1200
ジャルプロと同じような肌育系の注入製剤では、GOURI注射、ジュベルックボリューム(レニスナ)、プロファイロ、スネコス1200があります。
首のシワやほうれい線、頬のこけなどに有効な肌育注入製剤 | |
---|---|
製剤 | 特徴 |
ジャルプロHMW | 高分子非架橋ヒアルロン酸と4種のアミノ酸が配合された製剤 一緒に含まれているアミノ酸によって、肌の再生 修復の相乗効果が期待できる |
GOURI | 世界で初めて開発された液状タイプのPCL(ポリカプロラクトン)を含む製剤 液状タイプのPCLとは、糸リフトに用いられる医療用の糸を液状にしたもの 特に、リフトアップとたるみへの効果が期待できる |
ュベルックボリューム (レニスナ) | ポリ乳酸(PDLLA:Poly-DL-lactic acid)と非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた製剤 ポリ乳酸とは、デンプンを発酵させて得られた乳酸の集合体で、体内で水と二酸化炭素に完全に分解される 深いシワ(ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴ線など)、おでこ・こめかみのへこみへの効果が期待できる 効果の持続期間が、1~2年と長い |
プロファイロ | 高分子と低分子の非架橋ヒアルロン酸を高濃度に配合された製剤 真皮層よりさらに深く浸透し、皮下組織からのボリュームアップ効果が期待できる しわやくぼみなどのボリュームアップだけでなく、同時に肌全体の質感を整える効果が期待できる |
スネコス1200 | 中分子非架橋のヒアルロン酸と6種類のアミノ酸を特許比率で配合した注入製剤 中等度以上の深いしわに対しては効果が薄い 保湿と即効性の改善に優れている 他の製剤に比べてリーズナブル |
※スネコス1200は当院での取り扱いはありません
その他の施術|ヒアルロン酸、ボトックス、PRP療法
ヒアルロン酸
- 架橋型ヒアルロン酸(ヒアルロン酸フィラー)によって物理的にボリュームを出し隙間を埋める
- ヒアルロン酸が拡散されないので、肌育効果はない
- 即効性があり、持続期間が長い
- 誤って血管内に入った場合は、血管内での血栓塞栓を起こすリスクがある
ボトックス
- ボツリヌストキシン製剤を注入することで、一次的に筋肉の動きを弱める施術
- 額や目じりなど、表情によって現れる動的なしわに対して用いられる(表情に関係なく既にあるシワに対しては有効ではない)
PRP療法
- 自身の血液から濃縮した血小板(=プラズマ)を取り出し、皮膚に注入する施術
- このプラズマには、成長因子が豊富に含まれており、肌の自己修復と再生を促進する
- 自身の血液から作られるため、アレルギー反応や拒絶反応のリスクが低い
- しわやくぼみの改善だけでなく、肌の全体的な質感の向上、傷跡の治療にも効果が期待できる