【医師が解説】ケミカルピーリングのデメリットを丁寧に解説

こんにちは、スマートスキンクリニックの医師です。

ケミカルピーリングとは、美容外科で行われている施術のうちのひとつです。

肌の新陳代謝を促進させる薬剤を肌に塗ることで、ニキビやシミ、ソバカスなどを改善を行うものであり、多くの美容クリニックがこれを取り扱っています(当院でも取り扱いがあります)。
保険診療対象外の施術ではありますが比較的安価であり、メスを使わない施術であるため、心理的な抵抗感も少なく、受けやすいのが特徴です。

しかし美容に関する施術は、メリットはもちろんデメリットを把握してから受けた方が良いものです。そのためここでは、あえて「ケミカルピーリングのデメリット」「ケミカルピーリングに向かない人」を取り上げて解説していきます。

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目次

ケミカルピーリングのデメリット3つ

ケミカルピーリングのデメリットは、以下の3つです。

・施術中に痛みが出ることがある
・バリア機能が低下するため、日焼け対策は必須
・基本的には複数回の施術が必要

ひとつずつ見ていきましょう。

施術中に痛みが出ることがある

ケミカルピーリングは、古くなった角質層を薬剤で落とし、新陳代謝を促す施術です。美容クリニックで使われている薬剤は肌のダメージに配慮したものではありますが、それでも、施術中にピリピリした痛みが感じられることがあります。
また、副作用として、肌の乾燥や赤みが出ることがあります。

ただし、このような症状は基本的には数日、長くても1週間程度で収まります。

バリア機能が低下するため、日焼け対策は必須

皮膚のもっとも外側にあるもの、それが「角質層」です。
角質層は肌の内部を守るためのバリア機能の役目を果たしているのですが、ケミカルピーリングを行うと一時的にこの角質層のバリア機能が低下してしまいます。ほこりや太陽光の影響を受けやすくなり、肌が刺激に弱くなってしまううえ、日焼けもしやすくなります。
そのためケミカルピーリングを受けた後は、日焼け対策が必須です。特に施術後1週間は、可能な限り直射日光を避けるようにしてください。

基本的には複数回の施術が必要

美容施術のなかには即効性のあるものもありますが、ケミカルピーリングには即効性はありません。そのため、基本的には複数回の施術が必要です。繰り返しケミカルピーリングを受けることで、少しずつ肌の調子が整っていきます。
個々人の肌の調子や、「どこをゴールとするか」によって受ける回数は異なりますが、5回程度は繰り返す必要があるでしょう。

人によってはケミカルピーリングが適さないことも

上記では「ケミカルピーリングのデメリット」を紹介しましたが、それ以外にも、「ケミカルピーリングが向かない人」も存在します。ただ、「向かない人」と言われる場合であっても、対策を講じることで対処ができる場合もあります。

向かない人は、以下の通りです。
・極度の乾燥肌などに悩まされている人
・日焼け直後や日焼けをする予定がある人
・【禁忌】妊娠中やアレルギーを持っている人
ひとつずつ解説していきます。

極度の乾燥肌などに悩まされている人

人の肌質は、千差万別です。顔の肌が薄いことに悩んでいる人もいますし、極度の乾燥に頭を抱えている人もいます。
このような人がケミカルピーリングを受けた場合、肌トラブルが起きやすくなります。また場合によっては、痛みが出て、施術を続けることが難しくなる場合もあるでしょう。

ただこのような「ケミカルピーリングに適さない肌質」は、事前のカウンセリングである程度確認することができます。また、「今抱えている肌トラブル」「肌質の悩み」を医師に共有することで、対策がよりしやすくなります。

日焼け直後や日焼けをする予定がある人

すでに述べた通り、ケミカルピーリングを受けた後の肌は非常に敏感であり、日焼け対策が必須の状態にあります。そのため、施術直後に日焼けする予定(海など)がある人は、施術を控えましょう。

また、ケミカルピーリングは「日焼けする予定のある人」だけでなく、「日焼けのせいで肌に赤みが出ている人」も、肌トラブルを起こす可能性があるのでケミカルピーリングを受けることができません。

ただこのような日焼けの問題は、きちんとスケジュールを組んでおけば問題はないでしょう。なお、「気を付けていたけど、ケミカルピーリングの施術3日前に日焼けしてしまった」などの人は、医師に相談してください。

【禁忌】妊娠中やアレルギーを持っている人

妊娠中の人は、ケミカルピーリングを受けることができません。ケミカルピーリング自体が妊娠に悪影響を与えることはありませんが、妊娠中はホルモンバランスが変化しているため、きちんと作用しない可能性があるからです。またケミカルピーリングによる副作用がストレスとなることもあるため、多くの美容クリニックでは「妊娠中のケミカルピーリングは禁忌」としています。

ケミカルピーリングに含まれているサリチル酸には、「アスピリン」という薬剤の基となっている成分です。そして世の中には、このアスピリンにアレルギーを持っている人もいます。このような人の場合は、当然サリチル酸の入ったピーリング剤を使うことはできません。

妊娠中やアレルギーを持っている人は、カウンセリングの段階で必ずお知らせください。
また、施術後にトラブルが起きたら、すぐに病院を受診してください。

まとめ

ここまで述べてきたように、ケミカルピーリングはたしかに「デメリット」「向かない人」がいる施術プランです。
しかし比較的安価であること、肌のいろいろなトラブルにアプローチできること、メスを使わずかかる時間も短いことから、多くの人に支持を集めている方法でもあります。
カウンセリングを丁寧に受けることで、「自分はケミカルピーリングに向いているかどうか」が分かるので、まずは病院の門を受けてみてはいかがでしょうか。

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