ジュベルックが「効果ない」と言われる理由を医師が解説

「ジュベルックは効果ない?」
「ジュベルックは1回でも効果を感じられる?」
「ジュベルックの効果はどのくらい続く?」

ジュベルックについて、このような疑問をお持ちではありませんか?

こんにちは。スマートスキンクリニックの医師です。

ジュベルックはさまざまな美肌効果が期待できる注入剤ですが、「効果ない」と言われてしまうことがあります。
今回は、ジュベルックの効果と「効果ない」と言われる理由について、医師が解説します。

目次

そもそもジュベルックの効果とは

ジュベルックは「非架橋ヒアルロン酸」と「ポリ乳酸(PDLLA)」を組み合わせた製剤です。
非架橋ヒアルロン酸は自然に近い構造で保湿効果をもち、ポリ乳酸(PDLLA)とともにコラーゲンを生み出す線維芽細胞を活性化し美肌に導きます。

スキンブースターと呼ばれる種類の注入薬剤で、「皮膚(スキン)」と「効果を促進(ブースト)する」という単語の通り、有効成分を注入することによって、皮膚の働きを高める効果が期待できます。

ジュベルックで期待できる具体的な効果

ジュベルックは、JUVE(若さ・生気・活力)LOOK(外見・表情)の名前からもうかがえるように、以下のようなさまざまな症状に効果が期待できます。

  • 小じわ、ボリューム不足
  • 毛穴の開き
  • 肌の弾力、肌のハリ、肌のキメを整える
  • クレーター(ニキビ跡)、傷の凹み

実際に以下の論文では「20~65歳の韓国人男女16人を対象に、PDLLAと非架橋ヒアルロン酸の組み合わせ(≒ジュベルック)を4週間毎に2~3回注入した結果、老化兆候の改善が認められ、組織学的検査で真皮のコラーゲン線維とエラスチン線維の増加が示された」という結果が得られています。

Overall, statistically significant differences were observed in all signs of aging skin, such as fine wrinkles, skin texture, irregular pigmentation, telangiectasia, and facial erythema before and after treatments. Half (50%) of patients responded that there was more than 50% overall improvement. There were no severe adverse events. Histologic examination demonstrated increases in collagen and elastic fibers in the dermis.

和訳:全体として、治療前後で、小じわ、肌のきめ、シミ、毛細血管拡張、紅斑など、老化の兆候すべてにおいて統計的に有意な差が認められた。半数(50%)の患者が50%以上の全体的な改善があったと回答した。重篤な有害事象はみられなかった。組織学的検査では、真皮のコラーゲン線維とエラスチン線維の増加が示された。

Suk Bae Seo, Hyunwoo Park, Ju Young Jo, Hwa Jung Ryu. Skin rejuvenation effect of the combined PDLLA and non cross-linked hyaluronic acid: A preliminary study. Journal of cosmetic dermatology. 2023 Nov 15; doi: 10.1111/jocd.16085

ジュベルックが「効果ない」と言われる理由

ジュベルックには一定の効果が認められていますが、残念ながら「効果ない」と言われることもあります。その理由を解説します。

効果をすぐに実感できない

ジュベルックは直後から効果を実感できるものではありません。多くの場合、術後約2~3週間後に効果を実感することでしょう。

また、1回の施術でも効果は得られますが、大きな変化を感じやすいのは3回セットで受けた後くらいからが目安となります。

施術後は薬剤が1~2年かけてゆっくりと体内に吸収されます。その過程で繊維芽細胞が刺激され、効果は持続的に発揮されます。線維芽細胞はハリや弾力の元となるコラーゲンやエラスチンを産生する細胞です。

効果は永久ではない

ジュベルックの効果は永久ではありません。

吸収される過程でハリや弾力を生み出してくれるものの、約1~2年で水と二酸化炭素に分解され、効果も失われます。

しかし、従来のヒアルロン酸製剤が時間の経過とともに徐々に吸収されて減少していたのに比べ、「比較的長期間効果を持続する」と言えます。

適応ではない

ジュベルックに限らず、どのような治療も適応でないと効果はありません。

ジュベルックは線維芽細胞に働きかけてコラーゲン生成を促進することで、小じわや毛穴の開き、クレーターなどのニキビ跡、肌の弾力低下などに効果が期待できます。

一方で、即効性や、物理的にボリュームアップをして鼻や顎の形を整える効果、筋肉への効果は期待できません。

医師の技術不足

ジュベルックの仕上がりは医師の技術に左右されます。知識不足・技術不足により効果があらわれにくい可能性があります。

なお、ジュベルックの施術方法は➀水光注射②ポテンツァ③ダーマペン④手打ち、です。➀②③は基本的に全顔に施術します。マシンを使い、均一な深さに薬剤を注入できるメリットがあります。④は全顔・局所どちらへの施術も選べます。

いずれの施術方法でも、技術は重要です。

術後の過ごし方が不適切だった

ジュベルックで美肌効果を期待した場合、術後の過ごし方が不適切だと効果がないどころか、かえって逆効果になる可能性もあります。

例えば、術当日は入浴できません。翌日から可能ですが、運動などの体を温める行為は1週間程度避けましょう。

術後の患部はデリケートな状態で、乾燥しやすく紫外線のダメージも受けやすくなっています。普段以上に徹底した保湿・紫外線対策をしましょう。

ジュベルックの副作用

ジュベルックは効果が期待できる製剤ですが、体質などにより副作用があらわれる可能性もあるため、注意が必要です。

ジュベルックは日本の厚労省にあたる米国FDAと韓国KFDAで承認を受けた製剤で比較的安全と言われていますが、厚労省の承認は受けていません。また、ヒアルロン酸や麻酔に対するアレルギーがある場合は使用できません。稀に感染のリスクもあります。

術後に痛みや腫れの増強などの症状があらわれた場合は、直ちにクリニックにご相談ください。

ジュベルックを受けて「効果ない」という結果を避けるためにできること

ジュベルックを受けても「効果ない」という結果にならないよう、ご自身で出来る対策を紹介します。

ジュベルックを効果的な治療回数受ける

ジュベルックの効果的な施術の受け方として、まずは「1か月間隔・3回セット」で受け、その後「半年~1年ごとにメンテナンス」をするとよいでしょう。施術を重ねることで持続的にコラーゲン生成が行われ、効果が長期間持続しやすくなります。

なお、効果を持続するには継続治療が必要なため、続けられる金額かどうかもチェックポイントです。

信頼できる医療機関を選ぶ

ジュベルックを受ける際は、複数のクリニックの中から信頼できる医療機関を選びましょう。

クリニックのホームページやSNS、口コミ等をチェックし、施術方法や症例実績を比較します。継続治療を考慮した費用もチェックしておきましょう。

受診候補となるクリニックが絞れたら、事前カウンセリングでジュベルックの効果的な使用頻度、術後の過ごし方についてのアドバイスを受け、不明な点は質問します。疑問を解消し、納得してから治療を受けてください。

ジュベルックはスマートスキンクリニックへ

ジュベルックの効果について、疑問や不安は解消されましたでしょうか?

ジュベルックは時間をかけた働きかけで肌を育てるアプローチによる持続的な効果が期待できます。ジュベルックの特性を理解し、術後の生活上の注意を守ることで「ジュベルックは効果ない」という結果を避けることができるでしょう。

スマートスキンクリニックでは、技術力のある医師が手打ちによる施術を行います。適切な治療間隔や術後の生活についても、アドバイスさせていただきます。効果を実感していただけるよう、継続しやすい料金設定です。

無料カウンセリングを実施しています。ジュベルックについて気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ジュベルックバナー

参考

Suk Bae Seo, Hyunwoo Park, Ju Young Jo, Hwa Jung Ryu. Skin rejuvenation effect of the combined PDLLA and non cross-linked hyaluronic acid: A preliminary study. Journal of cosmetic dermatology. 2023 Nov 15; doi: 10.1111/jocd.16085

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